■北九州で名を馳せた高橋が町田の一員に
活発な動きがあった「J2の移籍市場」――。
J2各クラブにも、楽しみな移籍を見つけることができる。
青森山田高校の黒田剛監督を指揮官に迎えたFC町田ゼルビアは、清水エスパルスからMF高橋大悟を完全移籍で獲得した。
23歳の技巧派レフティーは2019年途中に当時J3のギラヴァンツ北九州へ期限付き移籍し、14試合出場7得点3アシストの結果を残し、チームのJ2昇格とJ3優勝に貢献した。
21年も引き続き北九州に在籍し、ディサロ・燦・シルヴァーノや町野修斗らの攻撃陣と連携し、前半戦首位ターンの立役者となった。4-4-2の2列目右サイドやボランチでも起用され、9得点6アシストをマークした。複数の主力選手がチームを去った翌21年も北九州に残り、下位に沈むチームで10得点3アシストと奮闘した。
22年は所属元の清水に戻ったが、わずか6試合の出場に終わった。得点もアシストも期待できる高橋は、京都サンガF.C.へ移籍したMF平戸太貴に代わる攻撃の中心となるはずだ。
高橋が去った清水には、名古屋グランパスからSB吉田豊が加入した。32歳の左サイドバックは12年から14年まで清水に在籍しており、9年ぶりの復帰となる。J2でプレーするのは、ヴァンフォーレ甲府に在籍していた10年以来だ。
清水はオフの移籍市場で立田悠悟、片山瑛一、ヴァウドらが最終ラインから抜けており、左SBはもちろん右SBやウイングバックにも適応する吉田は、高い経験値も含めてチームに多様性と安定感をもたらすだろう。最終ラインの組合せを豊富にし、活力を注入してくれる存在だ。1年でのJ1復帰を目ざすチームには、頼もしい補強と言える。