■横浜FMより10試合多く戦う川崎F
川崎と横浜FMの今後の日程を見ると、両者の置かれた状況はまったく違っている。つまり、川崎は天皇杯全日本選手権大会、YBCルヴァンカップ、さらにAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の戦いも残っているのだ。一方、横浜FMの方は他のすべてのコンペティションですでに敗退している。
川崎と横浜FMの対戦(首位決戦)は最終節、12月4日の第38節に組まれているが、もし川崎が残っている3つのカップ戦すべてで勝ち進んだとすれば、天皇杯で1試合(準決勝と決勝はJ1リーグ終了後)、ルヴァンカップで5試合、ACLで4試合(今シーズンはラウンド16以降はすべて一発勝負)の合計10試合多く戦わざるを得ないのだ。
普通に考えれば、リーグ戦に集中して戦える横浜FMの方が有利と思われる。
だが、逆に横浜FMにとってはゲームが少なすぎることが問題となるかもしれない。つまり、9月から11月にかけては毎月、日本代表の活動による中断もあるので横浜FMは9月に3試合、10月に3試合、11月に4試合しか公式戦がないのだ。
その分、休養も取れるし、次の試合に向けて戦術的な準備をする時間も与えられる。だが、ゲーム間隔が開きすぎると試合勘が失われたり、モチベーションを維持しづらくなるという負の側面もある。
ただ、最終的にいずれが勝利するにしても、両チームによるハイレベルな争いを楽しみにしたいものである。