■遠藤保仁が1得点1アシスト!磐田が暫定首位に
九州地方や中国地方を襲っている記録的豪雨の影響は、J2リーグにも及んでいる。8月14、15日開催予定のJ2リーグは栃木SC対ザスパクサツ群馬、松本山雅FC対京都サンガF.C.、レノファ山口FC対ツエーゲン金沢、V・ファーレン長崎対モンテディオ山形の4試合が中止されたのだ。9日開催の前節でも、金沢対長崎戦が激しい風雨の影響で中止されている。金沢と長崎は2試合未消化となり、試合消化数のばらつきが広がった。
14、15日に開催された7試合のなかでは、前節終了時点で2位のジュビロ磐田対9位の東京ヴェルディの戦いに触れるべきだろう。磐田の41歳・遠藤保仁が、ホームのヤマハスタジアムを“夢の遠藤劇場”に仕立てたのだ。
磐田は前半14分に先制を許した。カウンターから東京Vの森田晃樹に痛打を浴びた。試合の流れをいまひとつつかめないまま、22分にペナルティエリアすぐ外でFKを得る。
ボールをセットしたのは遠藤だ。距離は21メートルである。背番号50を着ける歴戦の勇士は、様々な読みを瞬時に働かせた。
「近過ぎず遠過ぎずで、一番狙いやすい距離でした。風もあったので、風に流されないように縦回転に蹴ろうかなと思っていました。練習でもいい感じで蹴れていたので、まずは壁を越していくことを第一に考えて、あとはボールスピードも多少必要なので、そのへんも考えながら蹴りました」
5枚の壁を越えたボールは、縦回転の軌道を描いてゴールに吸い込まれた。本人に聞くまでもなく、イメージどおりの一撃だっただろう。41歳6か月17日での得点は、カズこと三浦知良の50歳14日に次いでJ2歴代2位の最年長記録だ。
1対1で迎えた52分には、決勝点を演出する。左CKのキッカーを務めた遠藤は、ゾーンディフェンスの間に絶妙なボールを配球し、山田大記のヘディングシュートをアシストしたのだった。
ヴァンフォーレ甲府と対戦した前節は、90+2分の失点で勝利を逃していた。鈴木政一監督は終盤に交代枠を使い、ゲームをしっかりと締めた。2対1のまま勝利を収めた磐田は、7月3日アルビレックス新潟戦以来4試合ぶりの勝点3をつかんだ。今節試合のなかった京都を勝点1差でかわし、勝点52で暫定首位に立っている。