■5月30日/J1第17節 川崎フロンターレ2ー1鹿島アントラーズ(等々力)
川崎フロンターレが劇的な勝利で、鬼木達監督の史上最速となるJ1・100勝を達成した。
19分に先制する幸先の良いスタートを切ったものの、61分に失点。一時、鹿島に流れを譲ってしまうものの、後半のアディショナルタイムに小林悠が劇的な勝ち越し弾を決める。J1新記録となる開幕20戦無敗をホームで達成してみせた。
61分に同点に追いつかれた鬼木達監督は、すぐに交代カードを切る。三笘薫を下げて、長谷川竜也を入れたのだ。2人ともドリブルに強みを持つ選手で、ポジションは左ウイング。システム変更や配置変更などはなく、純粋な交代となった。
しかし、途中から入った長谷川の役割は、三笘とは違うものだった。三笘はその突破力を生かして縦や中にドリブルをしてチャンスを狙った。実際に前半から決定機を迎えたものの、決めることはできなかった。一方の長谷川は、ドリブラーながら必ずしも突破を狙ってはいなかった。
川崎がここまで勝利を重ねることができたのは、やはり、レアンドロ・ダミアン、家長昭博、三笘薫による“川崎フロント3”の爆発的な攻撃力の貢献によるものが大きい。
前節・湘南戦はまったく違う3人が先発したがチャンスを作ることが容易ではなかった中で、途中からダミアン・家長・三笘がピッチに揃うと、面白いようにチャンスを作っていった。鹿島を相手に同点にされる難しい展開で、鬼木監督はその片翼を交代させたのである。