■5戦負けなしの北九州が17位に浮上!
熾烈なJ1昇格争いの一方、J2残留争いは依然として混戦模様だ。14位の栃木SCから22位のSC相模原までの9チームが、勝点7差で競り合っている。3連勝の栃木は安全圏へ抜け出す勢いで、ギラヴァンツ北九州も調子をあげている。25節から5試合連続負けなしで、17位まで浮上してきた。
今節は17位のツエーゲン金沢との6ポイントマッチだった。0対0で迎えた52分、高橋大悟が得意の左足でスーパーミドルを突き刺した。9月の月間ベストゴールの有力候補となる一撃が、チームに勝利をもたらした。
敗れた金沢は不振に喘いでいる。6月13日の愛媛戦を最後に、ほぼ3か月にわたって白星から遠ざかっているのだ。19節から今節まで2分8敗と低空飛行が続き、ついに降格圏の19位まで順位を下げてしまった。
下位チームによる6ポイントマッチでは、愛媛FCと大宮アルディージャの対戦が激しかった。アウェイの大宮が開始6分に先制するが、愛媛は38分と42分のゴールで逆転する。大宮は58分にオウンゴールで同点とするが、62分に愛媛がカウンターから3点目を突き刺す。
大宮も必死に食い下がる。66分、河田篤秀が右CKからヘディングシュートを突き刺した。徳島ヴォルティスから完全移籍で加入した河田は、出場6試合で4ゴールと絶好調だ。
愛媛の實好礼忠監督は、「あと少しというところまではきている」と話す。大宮の霜田正浩監督も、「素晴らしいプレーはたくさん出たが、ワンチャンス、ツーチャンスで取られてしまうのはまだまだ甘いところ」と振り返る。試合内容は悪くないが詰めを欠くのは両チームに共通するところで、それが順位に表われている。
3対3のまま勝点1を分け合った結果、愛媛は降格圏の20位のままだ。一方の大宮は、前節と同じ18位となっている。勝点27は金沢と同じだが、マイナスの小さい得失点差が彼らのアドバンテージとなっている。
下位チームで気になるのは松本だ。7日の京都戦は引分けに持ち込んだが、今節は東京ヴェルディに0対2で敗れた。大宮とは対照的に、松本は得失点差が悪い。マイナス27はリーグワーストだ。
次節の金沢戦、さらに翌節の北九州戦と、松本は6ポイントマッチが続く。J2残留のためには連勝がマストだろう。名波浩監督のチームマネジメントが注目される。