【J2真夏の激闘】首位交代!「逆転勝ちは大きな自信に」盤石のチョウ・キジェ京都、「2位転落」磐田は守備の不安が再び……!!【戸塚啓のJ2のミカタ】(1)の画像
遠藤保仁(磐田)   写真:長田洋平/アフロスポーツ

■3試合連続複数得点で京都が3連勝

 J2第27節では、首位が入れ替わった。8月28、29日開催のゲームを受けて、京都サンガF.C.が、24節以来の首位に返り咲いた。

 8月最後のゲームとなった28日の東京ヴェルディ戦は、前半に先制される苦しい展開となる。しかし、後半に入るとピーター・ウタカヨルディ・バイス、7月に加入したカカことイスマイラが立て続けにゴールを奪い、京都は3対1と試合を引っ繰り返した。

 右サイドバックの飯田貴敬とアンカーの川崎颯太が出場停止のなかで、京都は一体感を持って戦うことができていた。得点者には3人の外国籍選手の名前が並んだが、チーム全体のクオリティでつかんだ勝利である。

 8月9日のリーグ再開後はFC町田ゼルビア水戸ホーリーホック、そして東京Vを相手に3連勝を飾っている。しかも、3試合連続で複数得点を記録し、22節から5試合連続負けなしだ。2位のジュビロ磐田、3位のFC琉球、4位のアルビレックス新潟らに比べると、京都の安定感はワンランク上の印象だ。

 リーグ戦では今シーズン初の逆転勝利だった。試合後のチョウ・キジェ監督は、この日の勝利を「自信につながる」と話した。

「ヴェルディさんがしっかり我々の対策をしてきて、そこだけを見ると苦しい戦いだったかもしれませんが、そういうものを含めて対応力とか、自分たちがやっていることを続けるとか、ゼロイチから3点取って勝ったのはひとつまた成長した姿だと思いますし、逆転勝ちがなかったので大きな自信になるのでは」(チョウ監督)

 勝点50以上を記録しているトップ4のなかで、京都は消化試合数がひとつ少ない。そのため、次節のヴァンフォーレ甲府戦から中2日で未消化分の松本山雅FC戦を迎え、中3日で琉球との上位対決に臨む。さらにその翌週は、5位のモンテディオ山形とのアウェイゲームだ。甲府戦から山形戦までの4試合で確実に勝点を獲得すれば、いよいよ「首位固め」との表現も使えるかもしれない。

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