■松田監督就任で復調の長崎は補強なしで

 5位のヴァンフォーレ甲府は、8月7日時点で新戦力を獲得していない。ただ、夏の移籍市場(第2登録期間)は今月13日まで開いている。チーム力アップのラストピースを、ギリギリまで探している可能性はある。

 6位のモンテディオ山形は、横浜F・マリノスから樺山諒乃介を期限付き移籍で補強した。プロ1年目の18歳は、鋭いドリブルを持ち味とする。とりわけ途中交代のカードとして、有効に機能しそうだ。

 また、5月末から出場のなかったヴィニシウス・アラウージョが、中断期間を経て戦列に復帰する見込みだ。後半戦だけで13ゴールをあげた昨シーズンの活躍を再現できれば、「J1昇格」の文字が輪郭を帯びていくだろう。

 ピンポイントの補強に止めたのは、7位のFC町田ゼルビアにも共通する。7月16日からの第2登録期間でスカッド入りしたのは、33歳の田代真一ひとりだ。長崎と横浜FCでJ1昇格を経験したCBは、ボランチにも対応する。計算できる戦力として、ランコ・ポポヴィッチ監督とチームに安心感を与えるだろう。

 補強に動かなかったチームもある。8位のV・ファーレン長崎だ。前半戦は左サイドバックの亀川諒史が負傷で離脱したが、プロ2年目の加藤聖が台頭してきた。主将でボランチの秋野央樹もケガも、経験豊富な加藤大がキッチリ埋めた。シーズン開幕後の4月にブラジル人MFウェリントン・ハットを獲得したこともあり、戦力に不足はないとの判断となったのだろう。

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