■山根の今季7アシストのうち4つがダミアン!
前節・湘南戦は、川崎にとって苦しんだ試合だった。ボールをつなげず、チャンスもなかなか作れないまま1点のビハインドを背負う。アウェイの地で、敗戦の雰囲気が色濃くにじむ展開だった。
しかし、それを打破したのがダミアンだった。ゴールを背にしてペナルティエリア内で山根のボールを受けると、自ら浮かせてオーバーヘッドキック。元ブラジル代表の個人技を見せつけたスーパーゴールで、試合をイーブンにしてみせた。その“山根・ダミアン”のコンビが、鹿島戦でも炸裂したのだ。
ダミアンはこれが今季12点目となり、得点王争いでトップタイ。ここまで7アシストを記録している山根だが、最も多くアシストしているのがダミアンだ。家長との右サイドでのコンビが印象深いが、その家長には1アシストであるのに対し、ダミアンには4アシスト。
ちなみに、山根が奪った2ゴールのうち福岡戦のものをアシストしたのがダミアン。2人の関係は、王者・川崎の攻撃を活性化させる新・ホットラインなのだ。湘南戦では苦しい展開を打破し、そして鹿島戦では、難敵を相手に早々にリードを奪うという、価値のある攻撃を見せつけたことになる。
前半はその1点を守って折り返した。他にもチャンスはあったが、追加点を奪うことはできなかった。今季の川崎は追加点を決めきれないうちに試合を難しくしてしまうことが続いているが、この試合も同様だった。後半アタマから選手交代をしてきた鹿島が、内容で盛り返していくのだ。