■4年も続いた監督交代劇で「じり貧」続き
2017年夏にミハイロ・ペトロヴィッチ監督を解任して以来、浦和レッズは「迷走」を続けてきた。
ペトロヴィッチ監督を引き継いだ堀孝史監督はその年のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)優勝を達成、しかし2018年4月に解任され、大槻毅監督代行を経てオズワルド・オリヴェイラ監督が就任。堅固な守備とリスタートを重視する攻撃で天皇杯優勝という成果を得たが、やはり年が明けた2019年の5月に解任され、チームは再び大槻監督に託された。
大槻監督はACLで決勝進出に導いたものの、決勝戦ではサウジアラビアのアルヒラルに力の差を見せつけられて完敗。クラブは強化体制を一新して戸苅淳強化本部長、土田尚史スポーツダイレクター、西野努テクニカルダイレクターを起用、2020年は4シーズンぶりに監督交代がなく、大槻監督の下で1シーズンを戦い抜いたが、11月下旬には、2021年に向け新監督を迎えることが発表された。
この間のJリーグでの成績は、2017年が7位、2018年が5位、2019年が14位、そして2020年が10位。「じり貧」といっていい状態が続いている。昨年の最終節、ペトロヴィッチ監督が率いるコンサドーレ札幌と対戦した試合では、彼が浦和レッズを去ってから3年あまりで、ペトロヴィッチ監督時代の選手がたくさん残っているにもかかわらず、チームとしての力が完全に落ちたことをファンの前に見せつけてしまった。その浦和に、期待できる要素があるのだろうか。