日本のサッカーが、新たな歴史の一歩を踏み出そうとしている。Jリーグは今年から、長年の悲願であった「秋春制」へ完全移行する。その重要な移行期間として開催された特別シーズン「百年構想リーグ」でも、実に興味深い戦いが繰り広げられた。全日程を終えて強烈に浮かび上がってきたのは、日本サッカー界を覆う約半世紀ぶりの「西高東低」という巨大な地殻変動だった。サッカージャーナリスト・後藤健生が、その歴史的背景とピッチ上の真実を鋭くつづる。
■東西両地区の残酷なまでの「明暗」
Jリーグのシーズン制移行に伴って開催された特別シーズン、「百年構想リーグ」が幕を閉じた。
「J1百年構想リーグ」は東西各10チームずつに分かれて地域リーグラウンドが行われ、両地域の同一順位のクラブ同士がホーム&アウェーの順位決定戦を行って最終順位が確定した。
順位ごとの東西クラブの対決となったわけだが、東西別では東のチームが勝利したのはリーグ戦3位同士の5-6位決定戦で名古屋グランパスに勝利したFC町田ゼルビア、13-14位決定戦で清水エスパルスを破った横浜F・マリノス、それに15-16位決定戦で京都サンガF.C.を破った柏レイソルだけ。
つまり、東西対決は西地区の7勝3敗という結果に終わったわけだ。
「西高東低」を象徴するような結果となったのが“優勝決定戦”のヴィッセル神戸と鹿島アントラーズの対戦。地域リーグラウンドでは18試合を戦ってわずか9失点と堅守を武器に東地区を独走した鹿島を相手に、神戸は第1戦でなんと5ゴールをたたき込んで第2戦を待たずに事実上勝負を決めてしまった。
東地区の各チームがどこも攻略できなかった鹿島の堅い守備を崩し切った神戸の爆発力が光った。


























