■気になるボランチの組み合わせ
その他のアタッカーに目を向けると、Jリーグ屈指の決定力を誇る渡邊凌磨と快足FW松尾佑介の浦和レッズコンビ、ヴィッセル神戸2連覇に貢献した成長株・佐々木大樹、京都サンガの躍進に貢献している奥川雅也、今季セレッソ大阪でブレイク中の北野颯太らが代表入りに相応しいのではないか。
前述の相馬と西村、渡邊と松尾、奥川は欧州経験者であり、北野も昨季途中にオランダ留学している。森保一監督も「海外のサッカーは別競技。それを経験した選手が日本にもたらしてくれるものは大きい」と発言していて、彼らへの期待度は高い様子だ。
一方、ボランチを見ていくと、2019年E-1選手権(韓国)参戦経験のある田中駿汰(C大阪)、昨季の川崎フロンターレ移籍以降、凄まじい存在感を発揮する河原創、京都の上位争いの原動力になっている川崎颯太、今季柏レイソルの新たなシンボルになっている熊坂光希の4人を推したい。
もちろんサンフレッチェ広島移籍でさらなる成長を見せている田中聡、鬼木達監督率いる新生・鹿島アントラーズでキーマンとなっている樋口雄太らも見どころのある選手だが、攻守両面のバランスを踏まえつつ、国際舞台の経験値のある田中・川崎とここまで無名だった河原、熊坂という組み合わせが理想的だと判断した。
特に熊坂は185センチの長身とパス出しのセンスをウリとする逸材で、爆発的な成長を遂げている。昨季1年間でパリ五輪代表、A代表、欧州5大リーグ移籍を射止めた1つ下の関根大輝(スタッド・ランス)にも刺激を受けている様子で、「サッカー選手である以上、代表は目指すべき場所」だと彼自身も野心をのぞかせている。こういった人材が既存ボランチ陣を脅かしてくれれば面白い。彼には大きな期待を寄せたいところだ。