■板倉を除く8人のDFはすでに確定的
DFでは右SBとして酒井宏樹と山根視来、左SBとして長友、中山雄太、伊藤洋輝、センターバックとして吉田、谷口彰悟、冨安健洋、瀬古歩夢の合計9人が招集された。
SBを左右2人ずつで4人、CBを4人として、8人でDFラインを構成すると、左SBをひとり削ることになる。最終予選では長友が先発して中山が途中出場するのがパターン化されたが、6月シリーズで伊藤が4バックの左SBをそつなくこなした。攻撃への関わりも、意外なほどスムーズだった。
伊藤は4バックのCBでもプレーでき、3バックを採用した際には左CBを任せられる。所属するシュツットガルトでも、プレータイムを確保している。
オランダ1部からイングランド2部相当のチャンピオンシップへ戦いの場を移した中山も、新天地でしっかりとゲームに絡んでいる。彼もユーティリティー性に富んだ選手だが、ここでは伊藤を選んだ。
国際Aマッチ出場経験のない瀬古は、スイス1部のグラスホッパーでのパフォーマンスが評価された。ただ、左膝にケガを負った板倉滉が戦列に戻ってくれば、入れ替わることが濃厚だ。
カタールW杯アジア最終予選終盤のサウジアラビア戦やオーストラリア戦で、板倉が見せた安定感は高く評価されるものだった。新天地ボルシアMGでのプレーぶりも申し分ない。
森保監督はケガで招集を見送った板倉、浅野拓磨、大迫勇也について、「これからどう回復していくのかは分からないが、本大会では選考対象になると聞いている」と話している。彼ら3人については、回復次第でメンバー入りすると考えられる。板倉が間に合わない場合は、瀬古か中山のどちらかが招集されるだろう。
DFを9人にする考えかたもあるが、長友は左右両サイドのSB、冨安はCBと右SB、伊藤は左SBとCBといったように、複数ポジションをこなせる選手がいる。3バックを採用することになっても、この8人なら問題なく対応できる。人数の不足はないと考える。