■鄭大世が先制弾!町田が上位対決を制す

 リーグ戦は「1試合ずつの積み重ね」と言われる。42試合を戦った末の勝点で順位が決まるからだが、前の試合を受けて次の試合に挑む、という意味合いもある。前の試合を教訓とする、前の試合の悔しさを生かす、ということだ。

 今節注目の上位対決となったベガルタ仙台FC町田ゼルビア戦で、町田の鄭大世は誰よりも闘志を燃やしていたに違いない。東京ヴェルディとのダービーマッチに臨んだ前節は、2度の決定機を生かすことができなかった。1対2で終了の笛を聞いたチームは、今シーズン初黒星を喫してしまったのだった。

 2試合連続の先発となった今節は、チームの勝利に結びつく働きを自らに課していたのだろう。38歳のストライカーは前半開始10分、シーズン2点目となる先制点をマークする。右CKから高橋祥平がヘディングシュートを放つと、GKの目前でバウンドしたボールを抜け目なくプッシュしたのだった。

 鄭大世の得点でリードを奪った町田は、19分に追加点をあげる。CKの流れから平戸大貴がペナルティエリア内左でボールを収め、DFの股間を抜いた右足シュートがニアサイドを破った。

 2対0とした町田は、慌てずにゲームを運んでいく。84分には前線からのプレスでボールを奪い、途中出場の平河悠が決定的な3点目を突き刺す。仙台に初黒星をつけた町田は、4勝1分1敗の勝ち点13として2位に浮上した。

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