■東京Vの佐藤は2シーズン連続の2ケタ得点を狙う
プロ2年目の飛躍を期す誓う選手もいる。東京ヴェルディの佐藤凌我だ。
明治大学から入団した昨シーズンは、プロ初先発となった4月の水戸戦で2ゴールの衝撃デビューを飾った。開幕から最終節までチームでただひとり全試合に出場した。ラスト6試合は連続してスタメンに名を連ね、5ゴールを記録した。ゴール前での落ち着き払ったフィニッシュワークは秀逸で、得点ランキング7位タイの13得点を積み上げた。
東京Vの主力クラスは、他クラブのターゲットになることが多い。ここ数年だけでも、渡辺皓太(横浜F・マリノス)、藤本寛也(ジル・ヴィセンテ/ポルトガル)、井上潮音(ヴィッセル神戸)、藤田譲瑠チマ(徳島ヴォルティスから横浜F・マリノス)、山下諒也(横浜FC)らが、伝統あるよみうりランドのグラウンドから羽ばたいている。
ルーキーイヤーに2ケタ得点を記録した佐藤は、すでに他クラブが興味を示すタレントと言っていい。99年2月20日生まれでもうすぐ23歳になる彼は、堂安律や田中碧、上田綺世、冨安健洋と同学年になる。さらなる飛躍を見据えるならば、2シーズン連続の2ケタ得点は最低限のノルマだろう。得点王争いを演じるぐらいの活躍が欲しい。それが、東京Vを上位へ押し上げることになり、自身の未来を切り開くことにもなる。
昨シーズン16位からの巻き返しをはかりたい大宮アルディージャでは、河田篤秀が得点源となる。昨シーズン途中に徳島から完全移籍し、19試合出場7得点の成績でJ2残留の原動力となった。
19年から21年途中まで在籍した徳島では、ワンタッチゴーラーのイメージが強かった。ボレーのうまさも光った。それが大宮では、中長距離のゴールも見せるなど、多彩な得点パターンを披露している。
今シーズンの大宮は、日本人のみの編成でスタートした。FW登録は6人で、霜田正浩監督の構想の中心にいるのは河田だ。背番号を33から10に変えた29歳は、19年以来の2ケタ得点を自らに課し、大宮を上位へ押し上げていく。