■アディショナル弾の相模原が残留圏に浮上!

 J2残留争いは、結末がまだ見えてこない。

 今節はSC相模原が勝利を収めた。しかもとびきり劇的な展開で、4試合ぶりの勝利をつかんだ。

 ともにJ3降格圏に沈む愛媛FCとの6ポイントマッチは、83分にホームの愛媛が先制する。しかし89分、相模原は左サイドのロングスローから相手守備陣の連係ミスを誘発し、オウンゴールで同点に追いつく。

 戦前の勝点はともに「34」で、引分けでは文字どおり「痛み分け」となってしまう。後半がアディショナルタイムに入っても両チームは得点を求め、相模原が90+6分にカウンターから決勝弾を奪ったのだった。

 この勝利で勝点を「37」とした相模原は、栃木に0対1で敗れたツエーゲン金沢と勝点で並んだ。それでも、高木琢也監督が統べるチームは得失点差で金沢を上回り、残留圏の18位に浮上したのだった。

 勝点33で最下位の名波浩監督率いる松本山雅FCは、勝点41で14位のレノファ山口FCをホームに迎えた。決定機の数で上回る松本は、74分にセルジーニョのチーム復帰後ゴールで先制する。しかし86分、CKから同点弾を浴びてしまった。今節でのJ3降格は免れたものの、依然として厳しい状況に置かれている。

 勝点38で17位の大宮アルディージャも苦しんでいる。水戸ホーリーホックとのホームゲームに挑んだ今節は、三門雄大のゴールで10分に先制する。ところが、23分と45+1分に失点し、後半は追いかける展開となる。64分にも最終ライン中央を割られ、致命的な3点目を献上してしまう。霜田正浩監督は直後に4人同時に交代し、4-4-2から3-4-2-1へシステムを変更する。終盤は猛攻を仕掛けたがゴールは奪えず、1対3で敗れてしまった。

 大宮はこれで5試合連続勝ち星なしとなった。山口に続いて栃木SCが勝点42、ザスパクサツ群馬が勝点40としたのに対して、足踏みを強いられている。3試合連続で先制しているものの、勝利につながっていないのは苦しい。霜田監督は「下を向いている暇はない。もう2試合しかない。色々な反省はしますが、次の試合に勝つことだけを考えたい」と、自力で残留をつかみ取る決意を改めて口にした。

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