■5月30日/J1第17節 川崎フロンターレ2ー1鹿島アントラーズ(等々力)
相馬アントラーズが悔しい敗戦を喫した。リーグを独走する川崎フロンターレに対し、19分に先制を許したものの61分に同点に追いつく。敵地で粘ったものの、試合終了間際に勝ち越し弾を許してしまったのだ。相馬体制で2つめのリーグ戦の黒星だが、鹿島にとってはポジティブな要素を含んだ90分だった。最強チームを相手に、等々力で互角の勝負を演じたのだ。
この試合で先発した11人のうち、U-24代表に選ばれているのは沖悠哉、町田浩樹、上田綺世の3人。しかしそれ以外にも、右サイドバックの常本佳吾が22歳、荒木遼太郎が19歳と、5人も東京五輪世代がスターティングラインナップに名を連ねた。ベンチメンバーも含めれば、さらに林尚輝(22)、杉岡大暉(22)、松村優太(20)が同世代。将来性を大きく内包したメンバー構成だった。このメンバーで王者・川崎を相手に互角の内容を演じる時間が多かっただけに、才能ある選手に託して若返りを目指すチームの方針は間違っていなかったことを示す。
実際、得点シーンは若手2人が躍動して生み出したものだ。荒木が出したスルーパスに上田が反応。チョン・ソンリョンやジェジエウといった屈強な選手をあざ笑うかのようなループシュートで、等々力のゴールネットを揺らしてみせた。