■5月12日/J1第20節 川崎フロンターレーベガルタ仙台(等々力)
ベガルタ仙台が等々力競技場で勝てる試合を落としてしまった。王者・川崎を相手に勝利目前まで攻め込みながら、2-2で引き分け。5月9日の浦和レッズ戦(埼玉スタジアム)から中2日となる等々力競技場での関東2連戦は未勝利に終わった。
失点のタイミングは早かったが、それ以降は粘り強く戦うことができた。守備時は4-4-2で3つのラインを作って川崎の攻撃に構えた。その際、昨年から川崎とやりあうことができたチームは激しくやり合いに行くか、マンマークを徹底するか、もしくは人に食いつかないか、の3つの選択肢を持つことが多かったが、仙台は人に食いつき過ぎない守備を選択した。
相手選手をおびき出し、動かしてそのスペースを使うチームだけに、動かないことでリズムを出しにくくなる。この試合でも、川崎はいつもの迫力ある攻撃を見せることがなかなかできなかった。
そもそも、ブロックを組んで粘り強く戦う姿は手倉森誠監督が率いる“第一次体制”の基本形だ。90分攻め続けるチームではないが、タフに白星を狙いにいくチーム。手倉森誠監督が復帰した今期の仙台は、序盤、守備をいくら固めても守り切れない試合が続いた。開幕戦こそ1失点で済んだものの、第2節以降、失点数は「5」「5」「3」「2」「2」と複数失点が5試合も続いた。しかも、失点のタイミングも早い。粘り強さが身上のチームが早い段階で失点を重ねれば、試合を動かすことが困難になるのは必然だった。