■五人五様の代表ウィーク
3月下旬の代表ウィークには、日本代表(A代表)とUー24日本代表の2つのチームが並行して活動し、A代表は韓国との親善試合に3対0で完勝し、モンゴル代表戦では14ゴールを奪って圧勝。そして、Uー24代表は南米予選を1位で勝ち抜き、オリンピックでも金メダル候補と言われるUー24アルゼンチン代表と戦って初戦こそ完敗を喫したものの、2戦目では初戦の反省を十分に生かして戦って、3得点を奪って勝利をつかみ取った。
川崎フロンターレからはA代表にDFの山根視来とMFの脇坂泰斗が招集され、そしてUー24代表にも、いずれもMF登録の三笘薫、旗手怜央、田中碧の3人が参加した。
代表でのプレーぶりは、さまざまだった。
A代表で大きな収穫を得たのは初招集の山根だった。代表デビュー戦となる韓国戦で、山根は先制ゴールを決めるなど、攻守にわたってハイレベルの安定したプレーを披露。そして、Uー24代表ではアルゼンチンに勝利した第2戦にフル出場した田中が、ゲームメーカーとして長短のパスを駆使して日本の攻撃を組み立ててまさに勝利の立役者となった。
一方、脇坂は韓国戦で86分から短時間プレーしただけで、モンゴル戦では出番は巡ってこなかった。また、アルゼンチンとの初戦に先発した三笘と旗手は、大きな見せ場を作ることもできず、試合も完敗とほろ苦い代表ウィークとなってしまった。
川崎の5選手にとっては「五人五様」、悲喜こもごもの代表ウィークとなったのである。