J2第2節、見えてきたパワーバランス!(2)町田、磐田撃破の「必然」と次節『東京クラシック』の意味【戸塚啓のJ2のミカタ】の画像
ランコ・ポポヴィッチ監督(町田)    写真:アフロスポーツ
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■J3から昇格した秋田が初勝利

 東京Vはホームの2連戦を1勝1敗で終えた。開幕節は愛媛FCを3対0で退けたが、今節はモンテディオ山形に0対2で屈した。

 いつものようにボールを保持し、相手ゴールにも迫った。ただ、自分たちの時間帯で取り切れないという昨シーズン来の課題が、この試合では出てしまった印象だ。

 もっとも、今シーズンの山形は昇格候補だ。東京Vの永井秀樹監督は「自分たちの良さを出せなかった」と話したが、山形が相手の強みを発揮させなかったとも言える。山形の12分、66分の得点はヴィシウス・アラウージョによるもので、決めるべき選手が決めることで勝ち点3を引き寄せた。アウェイ2連戦での勝点4は評価されるべきで、次節は松本山雅FCの敵地に乗り込む。

 その松本山雅も、アウェイでの2連戦だった。開幕節はレノファ山口と、今節は京都サンガと、いずれもスコアレスドローで終えている。勝ち切れないことへの物足りなさはあるだろうが、京都戦では相手の特徴をしっかりと分析し、3バック中央の橋内優也の負傷交代にも対応している。悪くない滑り出しと言っていい。

 同じくアウェイの連戦だったチームでは、山形とヴァンフォーレ甲府が1勝1分、ツエーゲン金沢とブラウブリッツ秋田が1勝1敗で勝点3を得ている。J3から昇格した秋田は、11分にデザインされたリスタートから先行すると、全員でハードワークしながら狙いを持った攻撃を繰り出す。最後までリードを守り切り、嬉しいJ2初勝利をつかんだのだった。

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