■福岡ドローも長崎敗戦で勝点差は「4」に開く
2位のアビスパ福岡はどうだったか。
15位のファジアーノ岡山とのアウェイゲームで、1対1のドローを演じてしまった。53分に先制点を奪いながら、5分後に同点に持ち込まれてしまった。
一方、3位のV・ファーレン長崎は痛恨の黒星を喫した。10位の京都サンガに1対2で敗れてしまったのだ。
25分と34分に失点した長崎は、後半に猛攻を仕掛けた。69分に途中出場のルアンがネットを揺らし、最終盤はCBフレイレを前線へ上げてパワープレーを仕掛けた。後半は11本のシュートを浴びせ、京都には1本も許さなかったが、ビハインドを跳ね返すことはできなかった。
この結果、2位の福岡が勝点1をプラスして「74」としたのに対し、3位の長崎は勝点「70」のままで、両チームの差は「4」に広がった。
福岡の長谷部茂利監督は「自分たちのできることを、試合で100パーセント出す。表現する。それに尽きると思います」と語る。一瞬たりとも気の抜けない戦いは続いていくが、福岡は優位を保っている状況だ。
長崎の手倉森誠監督は、「泣いても笑っても12月で決着がつくわけで、自分たちがそこで昇格を果たしているんだ」と、京都戦後のロッカールームで選手たちに話したという。直後のフラッシュインタビューでは、「今季一緒に戦っている選手たちは、来季J1で戦える見込みのある選手たちだと思って、信頼をしていますから、信じあってやり続けるだけです」と、諦めない姿勢を強調した。
12月6日の39節は、福岡がホームでツエーゲン金沢と、長崎がホームでモンテディオ山形と対戦する。
先行する者が強みを発揮するのか、それとも、追う者の強みが生きるのか──。