■新潟に衝撃! チーム得点王が離脱

 例年にない過密日程で進んでいるシーズンは、やはり選手の負担が大きいのかもしれない。このところケガ人のニュースが続いている。

 アルビレックス新潟はチーム得点王を失った。渡邉新太が9月19日の徳島戦で負傷し、右足第五中足骨骨折で全治3か月と診断されたのである。今シーズン中の復帰は、おそらく難しい。

 背番号11を着ける25歳は、ここまで7得点を記録していた。迷いのないシュートは攻撃に勢いをもたらし、本間至恩らとのコンビネーションは対戦相手の脅威となっていたのだが……。

 モンテディオ山形のGK櫛引政敏は、21節のファジアーノ岡山戦で左膝前十字靭帯断裂の大ケガを負い、全治6か月と診断された。山形は韓国人GKミン・ソンジュンも、右第五中足骨骨折で全治約3か月と診断されている。

 正GK櫛引を失ったチームでは、34歳の佐藤昭大がゴールマウスに立っている。サンフレッチェ広島愛媛FC鹿島アントラーズ、ロアッソ熊本を渡り歩いてきたベテランは、18年以来のリーグ戦出場となった9月27日のジュビロ磐田戦で、1対0の勝利に貢献した。ザスパクサツ群馬と対戦した今節も、チームは4対1で勝利を飾っている。

 大宮アルディージャ吉永昇偉は、9月21日に左ハムストリング肉離れと診断された。プロ2年目の今シーズンは2試合の出場にとどまっていたものの、FW登録ながらウイングバックや3バックの一角でも起用される彼の離脱は痛い。全治までは6週間から8週間を要する見込みだ。

 岡山では、FW清水慎太郎が右足関節捻挫で全治2週間から4週間の診断を受けたと発表した。大宮アルディージャから完全移籍した清水は、受傷した21節の山形戦まで20試合に出場し、3ゴールをあげていた。岡山は韓国人FWイ・ヨンジェも右アキレス腱炎で全治4週間から6週間の離脱を強いられており、有馬賢二監督はファーストチョイスの2トップを同時に失うこととなっている。

 長期の離脱者を出すかもしれないとのリスクは、どのチームも抱えるものだ。メンバーを入れ替えながら選手の疲労を分散し、ケガのリスクをできるだけ抑える。そのうえで、チームのレベルを落とさずに勝点を積み上げる──疲労の蓄積が進むシーズン後半戦では、指揮官のマネジメント力が前半戦にも増して問われていく。

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