■強チームには好GKあり

 GKはチームの非常に重要な要素である。安心して任せられるGKがいるチームは好成績を残す。

 今季全38節のJ1リーグにフルタイム出場を果たした9人の選手のうち5人がGKであるのは誰でも想像できることだが、5人のうち4人がリーグ最終順位で5位までに入っているのは非常に興味深い(別表参照)。優勝を飾った鹿島の早川のほか、2位柏レイソル小島亨介、4位サンフレッチェ広島の大迫敬介、5位ヴィッセル神戸前川黛也である。

 そのほか、最後まで優勝争いに絡み、クラブ史上最高の3位という成績を残した京都サンガF.C.では太田岳志が36試合に出場し、見事なプレーでチームを支えた。6位FC町田ゼルビアでは谷晃生が37試合、7位浦和レッズでは西川周作が36試合、8位川崎フロンターレでは山口瑠伊が35試合、そして9位ガンバ大阪では一森純が37試合と、上位チームでは主力のGKが「GK固定率90%」をクリアし、「ほぼフル出場」となっている。

 このほかで「90%」をクリアしているのは、13位ファジアーノ岡山のスベンド・ブローダーセン(37試合)と17位東京ヴェルディマテウス(38試合=フル出場)の2人だけだった。この2人は、チームを降格あるいは残留争いに絡む危機から救ったことになる。すなわち今季は、「『GK固定率90%以上』のチームが好成績を残したリーグ」だったと言えないだろうか。

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