【2024年J2診断】9クラブが満たすJ1昇格を争うための「2つの必要条件」 ファジアーノ岡山に漂う開幕ダッシュ気配とダークホースの「10チーム目」【戸塚啓のJ2のミカタ】(2)の画像
横浜FCから岡山に移籍したGKスベンド・ブローダーセン  撮影/中地拓也
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■メンバー刷新の岡山は白星発進

 J1昇格を争うには、2つの必要条件がある。2ケタ得点が望める得点源と、交代カードも含めた選手層の確保だ。

 清水エスパルス横浜FCモンテディオ山形ジェフユナイテッド千葉ヴァンフォーレ甲府ベガルタ仙台大分トリニータファジアーノ岡山V・ファーレン長崎が、2つの条件をすでに満たしているか、今後満たす可能性を秘めている。

 木山隆之監督が就任3シーズン目を迎えた岡山は、10位に終わった昨シーズンを受けて選手を大幅に入れ替えた。

 横浜FCからドイツ人GKスベンド・ブローダーセン、アルビレックス新潟からCB田上大地を獲得し、ブラウブリッツ秋田へ期限付き移籍していたCB阿部海大が経験を積んで復帰した。木山監督指揮下の19年の山形と20年の仙台で重用されたDF柳貴博も、FC琉球から迎えている。

 中盤には清水エスパルスに長く在籍したMF竹内涼を獲得し、モンテディオ山形からMF藤田息吹を補強した。いわきFCで7ゴールをマークしたMF岩渕弘人もメンバー入りしている。

 アタッカーではブラジル人FWグレイソンが新加入し、ブラウブリッツ秋田からはFW齋藤恵太を補強した。20年にツエーゲン金沢で10得点を記録したブラジル人FWルカオもいる。

 開幕戦はメンバー外だったが、MFガブリエル・シャビエルもチームの一員だ。J1の名古屋グランパスとコンサドーレ札幌で活躍したレフティーは、攻撃に違いをもたらすことができる。戦列に加わってくれば、大きな戦力になるのは間違いない。

 栃木SCを3対0で退けた開幕節は、22年から守備を束ねてきたCB柳育崇がベンチスタートだった。人材に厚みが増しているのだ。その柳は後半アディショナルタイムに出場すると、左サイドのFKを押し込んでダメ押し点をゲットした。

 2節はいわきFC、3節はレノファ山口FCと、昨シーズン下位に沈んだチームとの対戦だ。ここで勢いをつかめば、岡山はそのまま突っ走るかもしれない。

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