■メンバー刷新の岡山は白星発進
J1昇格を争うには、2つの必要条件がある。2ケタ得点が望める得点源と、交代カードも含めた選手層の確保だ。
清水エスパルス、横浜FC、モンテディオ山形、ジェフユナイテッド千葉、ヴァンフォーレ甲府、ベガルタ仙台、大分トリニータ、ファジアーノ岡山、V・ファーレン長崎が、2つの条件をすでに満たしているか、今後満たす可能性を秘めている。
木山隆之監督が就任3シーズン目を迎えた岡山は、10位に終わった昨シーズンを受けて選手を大幅に入れ替えた。
横浜FCからドイツ人GKスベンド・ブローダーセン、アルビレックス新潟からCB田上大地を獲得し、ブラウブリッツ秋田へ期限付き移籍していたCB阿部海大が経験を積んで復帰した。木山監督指揮下の19年の山形と20年の仙台で重用されたDF柳貴博も、FC琉球から迎えている。
中盤には清水エスパルスに長く在籍したMF竹内涼を獲得し、モンテディオ山形からMF藤田息吹を補強した。いわきFCで7ゴールをマークしたMF岩渕弘人もメンバー入りしている。
アタッカーではブラジル人FWグレイソンが新加入し、ブラウブリッツ秋田からはFW齋藤恵太を補強した。20年にツエーゲン金沢で10得点を記録したブラジル人FWルカオもいる。
開幕戦はメンバー外だったが、MFガブリエル・シャビエルもチームの一員だ。J1の名古屋グランパスとコンサドーレ札幌で活躍したレフティーは、攻撃に違いをもたらすことができる。戦列に加わってくれば、大きな戦力になるのは間違いない。
栃木SCを3対0で退けた開幕節は、22年から守備を束ねてきたCB柳育崇がベンチスタートだった。人材に厚みが増しているのだ。その柳は後半アディショナルタイムに出場すると、左サイドのFKを押し込んでダメ押し点をゲットした。
2節はいわきFC、3節はレノファ山口FCと、昨シーズン下位に沈んだチームとの対戦だ。ここで勢いをつかめば、岡山はそのまま突っ走るかもしれない。