■次はテストすべき古橋、旗手……
W杯でベスト8入りするには、大会4試合目のラウンド16で勝利をつかまなければならない。ベスト16の壁を突破したとしても、準々決勝で複数の主力選手が出場停止になったり、ケガで使えなかったりしたら、勝利の可能性は著しく削がれてしまう。
それだけに、チーム全体の底上げは必須だ。ゲームキャプテンの腕章を巻いた遠藤は言う。
「チームとして次のW杯へ向けてどう成長していくかという段階だと思うので、結果が出なかったのはもちろん残念で、どの試合でも勝利を目ざしていかなければいけない思いを持ちながらも、トライしていく部分はしっかりトライするべきだと。いろんなオプションを持つ意味では、今回の2試合は決して無駄ではなかった」
コロンビア戦の後半途中からは、FW浅野拓磨とFW上田綺世の2トップとし、堂安律、久保建英、伊東純也を2列目に並べる4-1-3-2のシステムにトライした。カタール以前とカタール以後の選手を融合させ、チーム全体の底上げをはかっていくことは、2023年の日本代表の最大のテーマである。
だとすれば、次の活動では大迫や谷にゴールマウスを任せたい。今回は招集されなかったFW古橋亨梧やMF旗手怜央も、テストするべきである。
サイドバックを内側に立たせるのなら、旗手はぜひとも試したい人材だ。左SBをスタートポジションとして、多様な役割を任せることができる。今回は招集を見送られたDF山根視来も、呼び戻すべきだろう。
所属クラブで結果を残している選手を招集することは、正しい競争原理を働かせることにつながる。それが、チームを進むべき方向へ導いていくのだ。