■ドイツ戦からのスタートは悪くない
グループステージは初戦が大きな意味を持つ。
日本がベスト16入りした3度の大会を振り返ると、2002年はベルギーと引き分け、2010年はカメルーンに、2018年はコロンビアに勝利した。
18年のグループステージでは、セネガルと1勝1分1敗の勝点4で並び、得失点差も総得点も、当該チーム同士の勝点、得失点差、得点もすべて並んだ。最終的にはフェアプレーポイントで上回り、2位を確保することができたのだが、思い出されるのはポーランドとの第3戦だ。
59分の失点で0対1とリードを許しながら、日本は追いかけなかった。西野朗監督は2点目を失うことを避け、0対1のまま終わらせた。スリリングでギリギリの駆け引きを可能にしたのも、初戦で勝点3を得ていたからである。
初戦で勝点3をつかめば、最終戦まで可能性をつなげることができる。引分けでも悪くはない。とにかく勝点を獲得することが重要なのだ。
グループステージでは、対戦する順番も大切だ。
日本は11月23日にドイツと、同27日に大陸間プレーオフの勝者と、12月1日にスペインと激突する。
ドイツ戦からのスタートは悪くない。両チームの立場を客観的に比較すると、0対0のままで試合が進むことにより大きなストレスを感じるのはドイツだ。格下の日本との初戦で、確実に勝点3をつかんでおきたいと考えるに違いないからだ。小さなものでしかないが、そこにスキが生まれるかもしれない。