■元日本代表FW玉田が現役に別れを

 Jリーグの歴史に名を刻む名手が、今シーズン限りでスパイクを脱ぐ。V・ファーレン長崎玉田圭司が、11月11日の11時11分に現役引退を発表したのだ。

 1999年に柏レイソルからスタートするキャリアには、数多くのハイライトがある。クラブレベルならば、2010年のJ1リーグ優勝があげられるだろう。ドラガン・ストイコヴィッチ率いる名古屋グランパスの一員として、シーズン13ゴールを記録した。得点王に輝いたオーストラリア代表FWジョシュア・ケネディとの2トップは、抜群の破壊力を誇った。

 日本代表としても結果残した。04年のアジアカップでは鈴木隆行と前線を担い、大会連覇の歓喜に浸った。

 国際Aマッチ72試合に出場し、16ゴールをマークした。そのなかでもとびきりのインパクトを残したのが、06年ドイツW杯のブラジル戦であげた先制弾だろう。オフサイドラインのギリギリでDFラインの背後へ抜け出し、ペナルティエリア左からニア上を突き刺したゴラッソは、ブラジルのテレビ中継が「爆弾のようなゴール」と形容するものだった。

 柏から名古屋、セレッソ大阪、名古屋と渡り歩き、19年に手倉森誠監督(当時)の誘いを受けて長崎に加入した。19年は35試合出場で7ゴール、20年は25試合出場で6ゴールを記録し、今シーズンはすべて途中出場で17試合に出場し、2ゴールをマークしていた。ビルドアップから攻撃の仕上げまでに関われるプレーは衰えを感じさせないが、41歳での現役引退となった。J1では99ゴール、J2では34ゴールを記録しており、Jリーグ通算では133ゴールになる。

 玉田は11月28日のホーム最終戦後に引退セレモニーを行ない、12月上旬には引退会見が開かれる予定だ。残り3試合、最後の輝きを見たいものだ。

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