■戦術的バリエーションをもたらす3人のFW

 また、戦い方だけではなく、選手の個性によっても試合の展開は変わり得る。この試合で日本のフォーメーションは90分間を通して4-2-3-1だったが、1トップは交代で3選手が務めた。

「今回の試合に限って言うと、1トップがうまくボールをキープして、スピードのある堂安律選手や久保建英選手にボールを渡すプレーが重要だったと思いますが、林大地選手は非常に良いプレーをして、自分で決定機に持ち込むことも、キープしてからの質も見せてくれました。交代で入った前田大然選手も非常に素早く、プレスをかけたり裏へも抜け出すし、上田綺世選手も力強さや林選手とはまた違うCFとしてのキャラクターと、それぞれの選手が違う個性を持っています。対戦相手や自分たちのプレーモデルに合わせて、どの選手を使うかというバリエーションを持てることは、非常に大きな強みではないかと思います。監督にとっては、とても良いことです」

 それでも、もしもスペイン代表と五輪で「再会」するとしたら、ラレア氏ならば林を選ぶという

「裏へ抜ける力とキープする力、両方を兼ね備えている選手はそれほど多くいるわけではありません。林選手にそのポジションを担ってもらうと、日本にとっては良いのかなと思います」。

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