■前半戦で勝点40越えが4チームは例年以上

 前節まで勝点44で首位の京都サンガF.C.は、ホームでV・ファーレン長崎に0対2で敗れた。これにより、勝点を47に伸ばした磐田が、前半戦を首位で折り返すことになった。

 J2が22チームで争われるようになった12年シーズン以降で、勝点47での後半戦突入は過去2番目の好ペースだ。前半戦首位チームの勝点を振り返ると、20年はギラヴァンツ北九州が勝点44、19年はモンテディオ山形が勝点40、18年は大分トリニータが勝点40、17年はアビスパ福岡が勝点43だった。ハイペースの印象を残した16年のコンサドーレ札幌と15年の大宮アルディージャでも、それぞれ勝点45と46だった。

 今シーズンの磐田を超えるのは、14年の湘南ベルマーレだ。現在は京都を率いるチョウ・キジェ監督のもとでDF遠藤航(シュトゥットガルト)やMF永木亮太鹿島アントラーズ)、FWウェリントン(湘南)らがプレーし、前半戦を20勝1敗の勝点60で折り返した。最終的には過去最多の勝点101を記録している。

 今シーズンの磐田に話を戻すと、11節まではクリーンシートがわずかに1試合だった。失点18はリーグで2番目に多い数字だったが、12節の愛媛戦をきっかけにディフェンスが少しずつ整備されていく。シーズン序盤は途中出場の多かった伊藤、プロ1年目の森岡が最終ラインに定着し、ボランチの遠藤保仁がケガから復帰したことで、攻守が噛み合っていった。この日の勝利で11戦負けなしの8連勝となり、ついに首位へ躍り出たのだった。

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