■「足がつった選手」が出たことで…
リカルド・ロドリゲス監督は試合後の会見の中で、次のような言葉を使った。
「プレッシングがなかなか決まらないところもあって」
指揮官から見て、この試合で神戸に対する守備がなかなかハマらなかったことを認めたのだが、実際、そうした場面はかなり繰り返された。特に、セルジ・サンペールがGKから受け取ったボールを、何のプレッシャーもない中で数十メートル進んだシーンがあった。それ以外にも、フリーで前進させたり、散らせたりと、浦和はまさに“ノーガード”でアウェイチームの攻撃を受け止めた場面がある。プレッシングがハマらなかったうえに、修正もできないまま時間が過ぎていった。
後半終了間際に、浦和は5バックに移行する。「足がつった選手も出て(中略)、できればそういったことはしたくないのですが、今回はやむを得ず」選択したと指揮官は振り返ったが、ゴール前の人数を増やしたことははケガの功名だったかもしれない。それほど、特に後半は手足が出ない時間が続いた。
「天皇杯があったため、何人かは疲労がある状態で、最後の最後で足が止まってきた場面はあった」
リカルド・ロドリゲス監督はこう選手をかばったが、相手のプレスのかけ方に応じてつなぎ方に工夫を持たせる柔軟性は欲しかった。少なくとも、ビルドアップからこだわるチームであれば、相手が対策してくるのだからなおさらだ。