■「久保建英はちゃんと蹴り分けている」
―そして、日本は後半23分と、27分に、板倉のヘディングで2点を取りました。ここで再び局面がガラッと変わりましたね?
大住「ああいう時間帯にセットプレーで点が取れるのはすごく大きいよね、試合の運び方としては」
後藤「後半に結構やばい時間もあった中で、なんとか耐えてセットプレーから2点を取ったのがすごい。日本のコーナーキックって、後半のその2本だけなんだよね。それを2本とも決めちゃうんだから。横内監督が、あれは準備していたんだ、って言っていたけど。
それで、同じように見えるけど、実はあの2本のコーナーキックはそれぞれキックコースが違うんだよね。1点目はふわっと真ん中に送って、2点目はニアにもう少し低くて速いボールだった。そうやって久保は蹴り分けている。ちゃんと」
―その2点を取って、久保は三好康児と替わるわけですが。日本はあそこでゲームを締めにかかったんでしょうか?
後藤「久保がいなくなってから、かなりあやふやになってしまったね」
大住「そうなんだよね」
後藤「やっぱり、前で収まる選手がいないから」
大住「久保と三好って、なんとなく似てる感じがあるんだけど、似て非なるものっていうのがあるよね」
後藤「いなくなってわかる、久保の偉大さって言う感じかな」
大住「難しいボールでも収まる、そして相手に取られないっていうのがすごく大きいね。三好はほんとに良くはなっているんだけど、弱点であるひ弱さというか、力で抑えつけられた時に跳ね返す力がまだないね」
後藤「久保はやっぱりボールを受けるときには良いポジションを取るし、パスを引き出している。相手からプレッシャーを受けないボールの持ち方もできる。まぁ、だから後半は3対0で、あそこはすでに勝負ありだから久保がいなくなって問題はなかった。もし1対0の状況が続いていて、そこで久保がいなくなったら、もしかしたら逆転をされていたのかもしれない」
大住「3対0だから外したんだろうけどね」
後藤「そうそう」