■注目選手(2) GK:高木駿
ゴールキーパーもビルドアップに参加する大分のサッカーでもともとその役割は大きいが、今年はそれだけでなくキャプテンとしてチームを引っ張る。
2019年からキャプテンを務めていた鈴木義宜は清水に移籍してしまった。ルーキーイヤーから、J2からJ3、再びJ2、そしてJ1と歩んできた大分のほぼすべての試合に出場してきた鈴木の存在は、戦力としても精神的な柱としてもなくてはならないものだった。しかし、どんなに偉大な存在でも、いなくなってしまった選手のことを悔やんでいる暇はない。試合中に最後尾からチームを鼓舞してきた高木にとって、キャプテンの任命はより熱くなるための燃料になる。
昨年はムン・キョンゴンと34試合をちょうど半分ずつ分け合った。意図的に競争を激化させて底上げを図ることがある片野坂監督だが、これは高木の負傷がきっかけで意図したものではなかったはずだ。それでも、2018年、2019年とフル出場を続けていた高木にとって、結果的に五分五分でシーズンを終えることになったこの競争は良い刺激になった。
今シーズンもキムとの競争が続くかと思われたが、兵役のために韓国に帰国(大邱FCに移籍)することになった。競争で刺激をもらい、いなくなったことで自分が1年間しっかりゴールマウスを守り続けなければならない責任感が強まった。
守護神としても新キャプテンとしても強まる責任感。大分を引っ張るその姿に注目だ。