J2移籍前線沸騰!(1)水戸に地元高校出身「10番」が加入!補強充実度は「A」評価!!【J2のミカタ特別編~21年「J1昇格」への選手補強査定<6>】の画像
京都から加入した金久保順(水戸ホーリーホック)    写真:西村尚己/アフロスポーツ

■昨季15得点の山口の穴をどう埋めるか

 オフの移籍市場から新シーズンを占う「J2のミカタ特別編」では、J2チームの補強を定期的に査定していく。第6回目は昨シーズン9位の水戸ホーリーホック、同最下位のレノファ山口FCを取り上げる。また、これまで取り上げたチームのその後もフォローする。

 昨シーズンの水戸は秋葉忠宏新監督のもとで戦い、16勝10分16敗の9位でフィニッシュした。長谷部茂利監督(現アビスパ福岡監督)のもとで7位に食い込んだ19年から順位を落としたものの、2シーズン連続のひとケタ順位は2004年以来だった。

 オフの移籍市場でメンバーは大きく入れ替わっているが、期限付き移籍の選手が多い編成の必然で、昨シーズンも同じような状況からのスタートだった。秋葉監督のもとでフレームはできているだけに、チーム作りは遅れるようなことはないだろう。

 昨シーズンはJ2リーグ最多の68得点を記録した。チーム全体がアグレッシブな姿勢を貫いたなかで、山口一真が得点ランキング4位の15得点を記録した。アシストも「7」を記録しており、彼ひとりで総得点のおよそ3分の1にかかわったことになる。所属元の鹿島アントラーズから松本山雅FCへ完全移籍したこの25歳は、リスタートのキッカーとしても欠かせない存在だった。また、チーム3位の8得点をあげたアレフ・ピットブルも、期限付き移籍期間満了となった。

 新たなFWとしてリストアップされたのは、ともにセレッソ大阪山根永遠安藤瑞季だ。昨シーズンはともにJ2へ期限付き移籍しており、山根はツエーゲン金沢で24試合3得点、安藤はFC町田ゼルビアで33試合7得点の成績を残した。

 さらに、昨シーズンは横浜F・マリノスからJ3のカマタマーレ讃岐へ期限付き移籍していたブラウン ノア賢信が、完全移籍で加入した。189センチのハイタワーである。

 既存のメンバーでは、昨シーズン13得点の中山仁斗が引き続き得点源を担う。同5得点の深堀隼平、同4得点の奥田晃也らに新加入のふたりを加えたアタッカー陣を、秋葉監督がどのように組み合わせていくのかに注目だ。

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