■ポポヴィッチ監督のサッカーを知り尽くす男が町田入り
ここまでのところ、補強がうまくいっているのはFC町田ゼルビアだ。
20年シーズンはサンフレッチェ広島からの期限付き移籍でプレーした元日本代表CB水本裕貴が、完全移籍でチームの一員となった。また、CBのポジションには高橋祥平も加わっている。20年はジュビロ磐田から古巣の東京ヴェルディへ期限付き移籍し、リーグ戦29試合に出場した29歳も、完全移籍で町田のユニフォームを着る。35歳の水本、36歳の深津康太がコンビを組んできたCBに高橋が加わったことで、連戦への備えが万全になったと言える。昨シーズンのベースとした4バックはもちろん、3バックも実現可能になるだろう。
鹿島アントラーズから期限付き移籍していた小田逸稀が期間満了となった右サイドバックには、モンテディオ山形から三鬼海を迎え入れた。クロッサーとして定評のある27歳は、右サイドバックの有力な候補である。
中盤には長谷川・アーリアジャスールが加わった。ランコ・ポポヴィッチ監督とともにFC東京からセレッソ大阪、さらにはスペイン2部のレアル・サラゴサへと渡り歩いた中盤のマルチタレントが、名古屋グランパスから完全移籍してきたのだ。
20年シーズンはケガで公式戦に出場できなかったが、32歳はキャリアの円熟期である。20年のチーム得点王で背番号10を着ける平戸太貴、さらには清水エスパルスから完全移籍した鄭大世らとのかかわりで、攻撃力アップを担っていくに違いない。指揮官のサッカーを知り尽くす長谷川に注目だ。