取材カメラマンが選ぶ2020年「J1ベスト選手」(1) GK・DF編「まるで忠臣蔵」耐えに耐えた守護神の檄の画像
GK ヤクブ・スウォビィク(ベガルタ仙台) 撮影/原壮史
2020年「J1ベストイレブン」GK・DF編はこの4人

 今季のJリーグを70試合以上取材したカメラマンが、取材した試合で選んだJ1ベストイレブン(J1は全チーム複数試合取材済み)。
 まだ試合は残っているので、是非彼らの素晴らしいプレーを見ていただければ幸いだ。

 ポジションはGK、DF、MF、FWで分けたが、Jリーグのベストイレブン選出方法と同じように、フォーメーションの図にした時のポジションや、試合をすることを想定したチームバランスについては考慮していない。

選手名(チーム/取材した今季の出場試合数)

●GK ヤクブ・スウォビィク(ベガルタ仙台/6試合)

 どん底のシーズンとなってしまった仙台だが、スウォビィクはハイパフォーマンスを続けた。ビッグセーブで何度決定機を防いでも勝てずに苦しい時期を過ごしたが、最後まで戦う姿勢を示し続けた。

 再開後はディフェンスの中心であるシマオ・マテが大きく出遅れてしまい、その後も怪我人が続出することでなかなか思うような守備陣形を作ることができなかったが、そんな中でもスタジアムによく響く日本語でのコーチングで的確に指示を出し、檄でチームを盛り上げ続けた。文字通り耐えに耐え、ガンバ大阪戦でようやく結果を手にしたその姿は、忠臣蔵のように日本人の琴線に触れるものだった。

 4チームが降格となる来季は、現在の仙台の状況から考えると厳しいものになるだろうが、最後方にJリーグ屈指の実力者を擁することは地道に勝ち点を積み上げられる可能性を高めることになる。引き続き、試合の中でその出番は多くなるだろうが、より評価を上げるプレーを見せてくれるだろう。

 その他候補としては、最終ラインでのボール回しに安定感をもたらした大分トリニータ高木駿や、チャンスをものにして湘南ベルマーレの守護神となった谷晃生、さすがの安定感だったキム・ジンヒョンらが挙がった。

PHOTO GALLERY 2020年「J1ベストイレブン」GK・DF編はこの4人
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