後半に向けて「我慢」という言葉を選手に使ったフィッカデンティ監督だったが、試合を51分に動かすことができた。柏GKキム・スンギュがこぼしてしまったボールを、ゴール前に詰めていた相馬勇紀が右足で押し込んだのだ。
試合が動いたことで柏が前掛かりになる中、イタリア人指揮官は前田直輝を投入。サイド攻撃への意思を示し、実際、サイドでの攻撃に成功すると、ネルシーニョ監督は65分に右ウイングバックの北爪健吾に代えて高橋峻希を入れて対策を施すなど、采配対決へと展開。試合終了間際に柏は攻勢を強めたが、試合は“ウノゼロ”のまま終了を迎えた。
試合中に互いに向けているように大きな声を出すなど、采配対決を繰り広げたフィッカデンティ監督とネルシーニョ監督。試合中だけでなく、当然、試合前にすでに策は練られていた。