■5位山口のターゲットマンが6位仙台へ移籍
J2リーグは7月第2週の24節(7月13、14日)を区切りに、2週間の中断期間に入っている。しかし、試合がないなかでも各チームは動いている。ウインドーと呼ばれる第2登録期間が開いたからだ。各チームの新戦力とその狙いを読み解く(情報は7月25日現在)。(1、2のうち2)
ここまで勝点38で5位のレノファ山口FCは、4-4-2の2トップで攻撃の起点となっていたFW梅木翼が、ベガルタ仙台へ移籍した。代わってJ1の名古屋グランパスから、FW酒井宣福を期限付きで呼び寄せている。フィジカルバトルに力強い酒井の加入で、戦術的な継続性を保つことができるだろう。
さらにタイ1部のBGパトゥム・ユナイテッドから、MFサーラット・ユーイェンが期限付きで加わっている。代表83試合出場の経験を持つ32歳で、1月のアジアカップでも全試合にスタメン出場した。池上丈二、相田勇樹、佐藤謙介、田邉光平らが起用されているセントラルMFのポジションで、志垣良監督に新たな選択肢をもたらすことができるか。
山口と同じ勝点38で6位のベガルタ仙台は、得点力アップを課題とする。森山佳郎監督が目をつけたのは梅木だ。
空中戦で抜群の強さを発揮するターゲットマンタイプで、山口では3得点2アシストの数字以上の貢献度を示していた。すでに中断前の徳島ヴォルティス戦で新天地デビューを飾っており、攻撃の起点となることが期待されている。セカンドストライカータイプの中島元彦と郷家友太を2トップで並べることもあっただけに、チームの戦いを好転させることが期待される。
DFラインには實藤友紀が加わった。川崎フロンターレ、アビスパ福岡、横浜F・マリノスを渡り歩いてきた35歳は、24節の徳島戦で3バックの左サイドを担った。ここまで4バックを基本とし、菅田真啓と小出悠太がCBのコンビを組んでいるが、知念哲矢と並んでバックアップを担うマテウス・モラエスが5月末から負傷離脱している。實藤の加入でCBの選手層が確保され、逃げ切りのオプションとして3バックを採用することもできる。