■圧倒的だった「強度」
神戸でのチュニジア戦では、前半のパフォーマンスが本当に見事だった。前線からのプレスにボランチやDFラインの選手たちが連動し、相手をほとんど日本ゴールに近づかせなかった。守備能力の高い選手が5バックで固めたチュニジアを破る形はなかなかできず、ファンの目には「どうした日本」と映ったかもしれないが、試合の「強度」という面で日本代表がこれほどのパフォーマンスを見せたのは初めてだったように思う。
ワントップに古橋亨梧、2列目は右から伊東純也、久保建英、そして左に旗手怜央。古橋がスイッチを入れると、2列目がさらに相手のプレーを限定し、ボランチの遠藤航、守田英正のところでボールを回収する形。相手の縦パスに対し遠藤あるいは守田が厳しく詰め寄り、そこにボランチのパートナーがからんできて奪ってしまう形。そして相手が余裕なく出した前線へのパスをDFラインの菅原由勢、板倉滉、冨安健洋、中山雄太が鋭い出足でインターセプトする形。