チュニジア戦で垣間見られた「諸刃の剣」【サッカー日本代表のさらなる成長へのポイントは「ゲームコントロール」】(1)の画像
冨安は試合の勢いをコントロールしていた 撮影:中地拓也

 サッカー日本代表が10月シリーズを終え、連勝記録を伸ばした。充実の時を迎えているように映るが、成長の余地はまだまだある。日本代表がさらなる高みを目指すためには、何が必要なのか。サッカージャーナリスト・大住良之がつづる。

■「W杯優勝」を見据えて

 10月13日に新潟で、そして17日に神戸で行われた国際親善試合で、日本代表はカナダに4-1、チュニジアに2-0と連勝し、6月からの国際親善試合で6戦全勝という記録をつくった。アジア以外の相手(6月と9月には、エルサルバドルに6-0、ペルーに4-0、ドイツに4-1、トルコに4-2)に対する6連勝は、日本代表史上初めてのことだという。

 さらに6試合で24得点という破壊力を目の当たりにして、早くも「日本代表史上最強」との声が上がっている。「ブラジルより強い」「いまワールドカップが開かれたら優勝候補」とまで言う人もいる。しかし当然のことながら、現在の日本代表にはまだまだ改善すべき点がある。ということは、そこを改善できれば、2026年のワールドカップに向けて森保一監督が口にする「優勝」という目標も現実的なものとして見えてくるということになる。

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