■消極的な交代策
このゴールの直前にマスカット監督は4人目の交代、左サイドバックに回っていた吉尾海夏に代えてDF永戸勝也の投入を決めていたが、失点してもその交代は実施された。これで横浜FMの交代は4人になり、アンデルソン・ロペスとエウベルという「切り札」を併せて投入することはできなくなった。そして後半34分にはロドリゲスにもう1点をゆるし、2-4になって投入されたのはMF喜田拓也に代えて同じボランチのMF渡辺皓太だった。
こうした交代になった背景には、選手のコンディションの問題など、さまざまな要因があったに違いない。しかしこの暑さを考えれば交代は主として攻撃的な選手に使うのが定石ではないか。5人の交代のうち4人をDF(両サイドバック)とボランチに使ってしまったのでは、最後に勝ちきる力は出ない。この試合のマスカット監督の采配には、大きな疑問が残るのである。