【サッカー日本代表ドイツ戦展望】守備重視のドローや惜敗に意味なし!2026年W杯「ベスト8」からの逆算――「4-3-3」で自分たちの強みをぶつけろ!!【期待のスタメン図】(1)の画像
活躍が期待されるFW三笘薫  撮影:中地拓也
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■「自分たちの強み」をドイツにぶつけろ!

 ドイツ戦で求められるものは、はっきりしている。

 思い切ったトライである。

 11月にはW杯アジア2次予選がスタートするが、すべて格下相手のゲームだ。11月16日はミャンマーかマカオ、21日はシリアと対戦する。シリア戦はアウェイゲームだが、日本でのホームゲームを経て臨めるため、選手のコンディションをある程度揃えることができる。日本代表としてのゲーム感覚を呼び戻したうえで、アウェイの地へ乗り込むこともできるだろう。

 直近でターゲットになるのは、来年1月開幕のアジアカップだ。それまでは、システムも選手もテストを重ねていい。

 そこで、日本時間9月9日深夜に行なわれるドイツ戦である。

 カタールW杯で対戦した際は、4-2-3-1でスタートした。1トップのFW前田大然をスイッチ役に前線から規制をかけようとしたが、ファジーな立ち位置を取るMFトーマス・ミュラーとMFジャマル・ムシアラをつかまえきれず、CBとダブルボランチの間のスペースを使われた。

 1点を追いかける後半開始から、森保一監督は3-4-2-1へシステムを変更した。守備がハマったことで攻撃へ出ていけるようになり、選手交代も的中して逆転勝利を収めた。

 今回はテストマッチである。相手の良さを消すよりも、自分たちの強みを出すことに力を注ぎたい。

 システムは4-3-3を推す。

 カタールW杯と同じように、嫌らしい立ち位置を取られることはあるだろう。自陣に押し止められるかもしれない。2点、3点と失点してしまうかもしれない。

 それでも、構わない。個人とチームの良さを発揮しやすいシステムで、ドイツ相手にどれだけできるか。危ない場面で数的優位を作れなかったときに、どこまで「個」で対応できるか。

 カタールW杯後も停滞感に包まれ、日本戦の結果次第でハンジ・フリック監督の更迭もあり得るドイツのホームゲームで、やりたいサッカーを追求する──そこに、今回の試合の意味がある。

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