■W杯8強入りからの逆算でゲーム戦術を考えるべき
来年1月のアジアカップ後はW杯2次予選が再開され、その後は3次予選へと続く。26年のW杯までのカレンダーの大半は、前回同様にアジア勢との戦いに費やされてしまう。
そこでは、ホーム、アウェイを問わずに守備ブロックを敷いた相手と対峙する。ほとんどの試合のほとんどの時間帯は、カウンターをケアしながら相手のゴールをこじ開けることに力を注ぐことになる。W杯本大会とはまるで違う種類のゲームを、繰り返し消化しなければならない。
W杯予選は負けられない戦いだ。緊張感はある。ただ、W杯予選に劣らない雰囲気の試合を、海外組は経験している。また、戦略的、戦術的観点に立つと、W杯予選は世界で勝つための準備とは言えない。
W杯でベスト8以上の成績を残すには、FIFAランキングでトップ10に入るチームから、得点を奪わなければならない。勝ち切らなければならない。ドイツは直近のランキングで15位だが、だからこそなおさら、アウェイの環境で攻める姿勢を貫きたい。
繰り返しになるが、次回のW杯ではベスト8以上の成績を目ざすのだ。対世界の戦略はこれまでの堅守速攻だけでなく、ポゼッションもできなければいけないし、シンプルなロングボールも使いこなせるようにならなければいけない。連動性をキーワードとしたパスワークを軸足にしながら、相手に応じてゲーム戦略を変えられるチームになっていく必要がある。
守備重視のドローや惜敗は、いまの日本代表に必要ない。アジア以外のテストマッチは、W杯で結果を残すための準備と位置づけ、自分たちの強みを出すことを目ざす。強国が相手でも、主導権を握ることにトライする。主導権を握れなくても、すぐに守備的にシフトチェンジしない。
そのために、今回は4-3-3のシステムを推す。