■川崎が見せた「常勝チームらしさ」

 こうして、横浜FMが前半のリードを守れずに勝点2を失ったのと同時刻に行われた試合で(実際には味の素スタジアムの試合は開始が5分遅れたのだが)、首位争いを演じる川崎の方も湘南ベルマーレに逆転負けを喫して、せっかく、勝点で横浜に追いつけるチャンスを逸してしまった。

 今シーズンの川崎は、昨シーズン前半までの主力が相次いで海外移籍のためにチームを離れ、さらにジェジエウ登里享平大島僚太などが負傷によって離脱したことで苦しいシーズンを送っていた。得点力不足で苦しむなど、昨シーズンまでの川崎を見てきた者にとっては信じられない姿だった。

 だが、そんな中でも粘り強く戦って、負けゲームを引き分けに持ち込んだり、1点差のゲームを守り切って勝利したりしながら、着実に勝点を積み重ねて横浜FMを追い続けていた。この辺りは、やはり勝ち方を知っている“常勝チーム”らしいところだ。

  1. 1
  2. 2
  3. 3