■力を出し切ることはできたのか
さて、準決勝の2試合(1試合半)を観戦して感じたのは、後半を戦う機会を与えられないまま抽選で決勝進出を阻まれてしまった柏の選手たちはもちろん、準決勝を戦った4チームすべての選手が「なぜか力を出し切れなかった」、「もう少しできたのではないか」という気持ちを抱いたのではあるまいか、ということだった。
第1試合はセレッソ大阪U-18と横浜FCユースの対戦だった。
じつは、この両チームはグループステージですでに1度対戦しており、横浜FCが4対0で勝利していた(もっとも、この試合は両チームとも2連勝してラウンド16進出を決めた後の試合だったので、両チームともメンバーをかなり入れ替えての対戦だったのだが)。
準決勝も序盤戦は明らかに横浜FCがボールを握る展開となった。
横浜FCはスリーバック(3-5-2、後半は3-4-3)とフォーバックを使い分けるいわゆる「可変システム」。DFがゆっくりとパスを交換し、そこから左右のウィングバックにボールを供給するのが彼らの戦い方だった。メンバーは変わっても、ここ数年、こういう戦い方がこのクラブのユースの戦い方となっている。そして、とくに右サイドのウィングバック清水悠斗からインサイドハーフの永田滉太朗につないで何度かチャンスを作った。
しかし、20分過ぎのクーリングブレークを過ぎたころから、C大阪が横浜FCのパスをカットして、チャンスを作るようになっていった。
横浜FCのパスコースが読めるようになったのだろう。また、横浜FCのパススピードが上がらなかったのでパスカットを狙いやすかったのだろう。
こうして、一進一退のまま試合は後半に入る。