■川崎の悩みと指揮官の手腕
川崎は、この２年間ほど、中村憲剛の引退、守田英正、三笘薫、田中碧、旗手怜央といった主力の相次いでの海外移籍（あるいは大島僚太の相次いでの長期離脱）によって、チーム力は落ちている。代役として期待されて入団したチャナティップも、ケガで離脱した時期があったこともあって、まだチームにフィットしていない。そして、今シーズンに入ってから、ジェジエウ、登里享平といった守備ラインの選手に負傷者が相次いだことでも苦しめられている。
後方での組み立てに不安があれば、前線の攻撃にも影響が出て来るのは当然のことだ。その結果、ボールは保持してパスも回るが、それがゴールに結びつかないという現象が起きて苦しんでいるのだ。
だが、こんな状態で苦戦を強いられていながら、そえでも横浜ＦＭと４ポイント差の３位に付けているあたりが、さすがに勝ち方を知っているチームであり、勝負にこだわる鬼木達監督のチームだと思わせる。
