覇権の行方を左右する川崎フロンターレとの8月直接対決と7月の中断期間【現在首位の横浜F・マリノスはそのまま優勝へたどり着けるか】(4)の画像
横浜FMは3シーズンぶりの歓喜の瞬間を迎えられるか 撮影/原壮史

 現在、J1首位に立つのは横浜F・マリノスだ。先週末にも清水エスパルスから5ゴールを奪って、勝点を伸ばした。2019年のJ1王者は、そのまま3シーズンぶりのタイトル奪還を果たすことになるのか。サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。

■優勝を争う4チーム

 現段階では、チーム力としては横浜F・マリノスがJリーグ随一であることは間違いないが、その横浜FMを追って、優勝争いを繰り広げるチームはどこなのだろうか?

 やはり、2位の鹿島アントラーズと3位の川崎フロンターレ。そして、ミヒャエル・スキッベ監督就任以来たちまち4位にまで順位を上げてきたサンフレッチェ広島。横浜FMのライバルとして優勝争いを繰り広げるのは、この4チームに絞られるだろう。

 ただ、鹿島には5月から6月にかけて得点が伸びず、同時に失点が増えた不調の時期があった。「強い時と、そうでない時の差」が大きいという言い方もできる。

 そして、J1リーグの得点王争いトップの10ゴールを決めて鹿島にとって最大の得点源となっていた上田綺世の海外移籍も決まってしまった。もちろん、鈴木優磨は好調を維持しているが、やはり上田が抜けたことによる戦力低下は避けられない。

 また、広島は非常にコレクティブなチームが完成し、良いサッカーをしている。短期間でチームをまとめたミヒャエル・スキッベ監督の手腕は敬服に値する。だが、「選手層」という意味では優勝を争うには足りない印象だ。

 そうなると、やはり最後まで横浜FMと鎬を削るのはリーグ3連覇を狙う川崎フロンターレということになる。

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