■山口が一歩抜け出したが…J2残留争いは混とん
ゴールの見えてきたJ1昇格争いとは対照的に、J2残留争いは依然として混とんとしている。前節終了時点で、14位の栃木SCから最下位・22位の松本山雅FCまでの9チームが、勝点7差で競り合っているのだ。
今節は15位のレノファ山口FC対16位の大宮アルディージャ、18位のザスパクサツ群馬対19位のSC相模原の直接対決があった。
大宮のホームで行なわれた一戦は、山口が2対1で勝利した。山口は9月29日に渡邉晋監督が退任し、名塚善寛ヘッドコーチが監督に昇格した。新監督のもとでも連敗スタートとなるが、34節の水戸戦、35節の京都戦、36節のジェフユナイテッド千葉戦をドローで乗り切り、前節のFC琉球戦で名塚監督指揮下で初勝利をあげた。そして今節は、大宮に逆転で勝利した。
名塚監督は「全部勝つつもりで、勝点3を奪いにいくつもりでやっているので、その結果としてチームが成長しているなと思います」と、手応えをにじませる。この日の勝利で勝点を「38」から「41」へのばし、降格圏の19位の相模原とは勝点7差とした。
一方の大宮は、3連敗となった。36節は磐田に、37節は京都に、後半アディショナルタイムに被弾して敗れた。この試合は前半早々に黒川淳史の得点で先制したが、10分に同点ゴールに持ち込まれ、85分に決勝弾を浴びてしまった。
霜田正浩監督は「負けかたが非常に悔しいので、サポーターに本当に申し訳ないです。同じ負けでもこういう負けは絶対にやっちゃいけないので、プロのサッカー選手としてもう一回イチからやり直さないといけないです」と厳しい表情で話した。大宮は17位に後退し、降格圏の19位が勝点3差に迫ってきた。