■京都撃破の甲府が昇格戦線に踏みとどまる
首位の京都は6試合ぶりの黒星を喫した。アウェイのヴァンフォーレ甲府戦に0対3で敗れたのだ。3失点以上は4節の磐田戦以来で、複数失点は21節のV・ファーレン長崎戦以来である。その長崎戦以来のシーズン4敗目となった。
試合後のチョウ・キジェ監督は「シンプルに今日は完敗だった。甲府さんの勝ちたいという気持ちが、我々を上回ったのは間違いない」と、敗戦を真正面から受け止めた。そう、この試合は甲府を称賛するべきだ。
伊藤彰監督が率いるチームは、24節の再開後から4試合連続で勝利を逃していた。前節終了時点で首位の京都には勝点12差をつけられており、今節の京都戦を落とすとJ1昇格争いから脱落しかねない状況だった。
開始4分に先制された前節の反省から、甲府は注意深く試合に入った。京都は守から攻、攻から守の切り替わりの瞬間に違いを生み出してくるが、ピーター・ウタカの圧力を受けながらもアグレッシブなラインコントールでコンパクトさを保ち、切り替えのスピードで京都に見劣りしないのだ。
32分にはウィリアン・リラのゴールで先制する。後半に入った69分には、今シーズン初先発の宮崎純真が豪快な右足ミドルを叩き込む。さらに79分、途中出場の三平和司がカウンターからトドメの3点目をゲットした。
再開後の4試合で8失点を喫していた守備陣は、最後まで集中を保ってクリーンシートを達成した。攻守が噛み合った快勝である。