【J1分析】鹿島アントラーズ対徳島ヴォルティス「荒木遼太郎とエヴェラウドの微笑」(2)表れていた「アントラーズの現状」の画像
副審が旗を上げているのを見てフィールドに戻った荒木遼太郎 撮影/原壮史
鹿島対徳島戦での写真 20210815

【明治安田J1リーグ 第24節 鹿島アントラーズvs徳島ヴォルティス 2021年8月15日 18:33キックオフ】

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 荒木とエヴェラウド、ゴールを強く欲している彼らがゴールを決められなかった時に見せた笑み。それはこの試合の勝ち方だけがそうさせたのではなく、アントラーズの現状が表れているのだろう。

 序盤こそ低迷したものの、徐々に調子を上げて暫定ながらとうとうACL圏内の3位まで浮上してきた。試合前に6ゴールで上田綺世と並んでチーム内得点王だった荒木は、この日の2ゴールで8ゴールとし単独でチームトップとなった。

 パリ五輪世代の19歳の彼は試合後「チームが勝つことが一番。自分が決めて勝利出来ればさらにいいが、まずはチームが勝つことを優先してやっていきたい」と堂々とコメントを残している。

 荒木と上田に続くのはこの日ダメ押しゴールを奪った町田浩樹、そして町田とセンターバックコンビを組む犬飼智也の5ゴールだ。町田は試合後「セットプレーの数が多いのは、攻撃陣がシュートで終わることができているから」と感謝を口にしている。

 まさにチーム全体で支え合いながら苦しい時期を脱して順位を上げてきたアントラーズは、荒木やエヴェラウドの笑みが示すように、マイナスを引き摺らずに即座に前を向くことができる時期に入ったようだ。こうなると、個人の結果もここからどんどんついてくるに違いない。


■試合結果

鹿島アントラーズ 3-0 徳島ヴォルティス

■得点

5分 荒木遼太郎(鹿島アントラーズ)
80分 荒木遼太郎(鹿島アントラーズ)
90分 町田浩樹(鹿島アントラーズ) 

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