■谷晃生だけではない! 新世代のGKが続々と定位置をつかむ

 今シーズンのJリーグでは、2000年12月生まれの猪瀬と同世代のGKが出場機会を増やしている。東京五輪で全6試合に出場した谷晃生湘南ベルマーレ)は、2000年11月生まれの20歳だ。東京五輪の第2GK大迫敬介サンフレッチェ広島)は99年7月、鹿島アントラーズでポジションをつかんでいる沖悠哉は99年8月生まれだ。

 J2では京都の若原智哉が、99年12月生まれの21歳である。また、今節のジェフユナイテッド千葉戦で途中出場した藤田和輝は、2001年2月生まれだ。

 ギラヴァンツ北九州田中悠也も、猪瀬や藤田と同じ同学年である。2000年5月生まれの21歳は、リーグ再開初戦の琉球戦で待望のプロデビューを飾った。中断前にスタメンを張っていた加藤有輝の負傷などで、プロ3年目の彼にチャンスが巡ってきた。

 琉球戦は0対1で敗れ、猪瀬は「やっぱり勝ちたかった」と悔しさをあらわにした。愛媛FCとの“裏天王山”に臨んだ今節は、際どいシュートを防ぐ場面があったものの、2対2のドローゲームに終わっている。

 愛媛と勝点1を分け合った北九州は、大宮アルディージャSC相模原と同じ勝点20ながら、得失点差で最下位に転落した。J2残留ゾーンの18位とは勝点「2」の違いしかないが、18位の群馬、17位の栃木、16位の松本、15位の山口は、消化試合数がひとつ少ない。勝点26で13位の金沢は2試合少ない。この違いは見逃せないだろう。

 J1昇格争いに加わっていくために。J2残留のために──ゴールマウスに立つ若き守護神たちが、存在感を発揮していく。

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