【J2前半戦ベストイレブン(2)】<攻撃的MF~監督編>首位・磐田のベテラン山田大記を選出、FWは得点王&守備も抜群ルキアン!【戸塚啓のJ2のミカタ】の画像
山田大記(磐田)   写真:長田洋平/アフロスポーツ
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■J2リーグ前半戦のベストイレブンを選定! <攻撃的MF~監督編>

 前半戦を終えたJ2リーグから、ベストイレブンを選出した。

 選考の条件は前半戦21試合の1890分のうち、半分に相当する945分以上のプレータイムを記録していることとした。同じポジションに複数の候補者がいる場合は、所属チームの成績を加味した。このため、中位から下位チームで印象的なプレーを見せている選手でも、ベストイレブンにはなかなか入ってこないことになる。

 システムは4-2-3-1とした。上位チームではジュビロ磐田ヴァンフォーレ甲府が3バックを採用しており、4バックでも京都サンガF.C.は4-3-3(4-1-2-3)の立ち位置を基本としている。そのなかで、攻撃時には3トップ気味にもなり得る想定で、4-2-3-1に選手を当てはめてみた。

 あなたの見立てと重なるところがあるのか、それとも違いが多いのか──ぜひ比べてみてほしい。

 

右サイドハーフ 山田大記(磐田)

3-4-2-1のシステムを採用する磐田では、ボランチやウイングバックでも起用されてきたが、このところは2シャドーの一角が定位置に。ボランチの遠藤とともにボールの落ち着きどころとなり、ゲームをコントロールしながら決定的な仕事をしている。前半戦はルキアンに次ぐ6ゴールをマークし、チームの首位ターンを後押しした。

 

トップ下 高木善朗(新潟)

新潟のスタートダッシュは、彼なしにはありえなかっただろう。4-2-3-1のトップ下に固定された今シーズンは、ランキング6位タイの7得点、リーグトップの11アシストで前半戦を終えた。守備ブロックの間でボールを受け、創造性を発揮してチャンスを生み出す。リスタートのキッカーとしても機能する。

 

左サイドハーフ 山田康太モンテディオ山形

ピーター・クラモフスキー監督の就任とともに8戦負けなし(7勝1分)と好調の山形で、攻撃をリードするのが山田だ。セカンドストライカーのポジションを基本に、ボランチの周辺から両サイドまで流動的にポジションを取る。ボールに関わりながらパスワークにリズムを与え、最終局面で決定的な仕事をするのだ。3得点3アシストの数字以上に、この21歳は相手守備陣を悩ませている。独特のテンポを持つそのプレーは必見だ。

 

1トップ ルキアン(磐田)

開幕戦こそ小川航基に先発を譲ったが、2節からスタメンに定着。得点ランキング首位タイの11ゴールを叩き出し、チームを首位に押し上げた。恵まれたフィジカルを生かして最前線で起点になり、後方からの押し上げを促す。同時に、ディフェンスの局面ではプレスを怠らない。攻守両面で高い貢献度を示すブラジル人は、前半戦のMVPにも選出。

 

監督 チョウ・キジェ(京都)

勝点40以上でJ1昇格争いをリードする4チームのなかで、就任1年目はチョウ監督のみ。山形のクラモフスキー監督や長崎の松田監督もチームを立て直したが、前半戦というスパンで監督を選ぶなら、チョウ監督がふさわしいはずだ。既存の戦力と新戦力を融合し、20歳前後の選手を成長させながら、独自のサッカーを築いている。

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